ミレーの絵画の特徴
多くのバルビゾン派と呼ばれる画家たちは風景をメインとし、人物も風景の一部として描いていました。
しかし、ミレーは逆で人物をメインとして風景は細かく描きこむことをあまりしなかったのです。
また、ミレーは農民画を描くとき、逆光になっているものが多くありますよね。
正面から光が当たっていません。
これは人物をより立体的に表現する効果があるのです。
人物を立体的にそして強調するために背景があまり描かれていないのが、特徴的です。
ミレーの有名な絵画
フランスよりもアメリカで高く評価されたミレーは、アメリカから日本へも紹介されました。
農業が主要だった日本人にとってミレーの絵画は親しみのあるものでした。
そんなミレーのぜひ知っておいてもらいたい作品を紹介しましょう。
■種撒く人
ミレーがバルビゾンに移住して制作した最初の絵画です。
背景が簡略化され、手前の人物が強調されています。
この題材は、キリスト教でイエスを「種撒く人」として表現したことを根拠にしています。
実は『種撒く人』は2つあるのです。
1つはボストン美術館にあり、もう1つは山梨県立美術館にあります。
構図もほとんど同じなのですが、絵の具の塗り方が微妙に違っています。
■落穂拾い
ミレーの作品で一番有名な絵画です。
落ち葉ではなく、落ち穂です。
落ち穂拾いとは、収穫が終わった畑で取りこぼされた穂を拾い、
それを糧にしている苦しい生活を表現しています。
また、絵画をよく見ると農婦の服が破れているのがわかります。
オルセー美術館にあります。
■晩鐘
夕暮れに鐘がなると、農作業をやめ神に祈る姿を描いている作品で、
農民画でありながら信仰心の深さを表現している絵画でもあります。
ミレーの死後10年ほど経って、ようやくこの絵画の価値が認められました。
競売にかけられたこの絵画をめぐってアメリカの企業とフランス政府が最後まであらそい、
高額で落札されたことでも有名です。
アメリカ側が一度は落札したのですが、のちにフランスが買い戻しています。
現在、オルセー美術館にあります。
農民の生活を見て、それを描き続けたミレーはこんな言葉を残しています。
「私は、農夫の中の農夫である」
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